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斜め読みの批判の批判ー過去記事の再掲載

↓※この記事は2010-05-24 にgooブログに掲載したものの再投稿です。

 前の記事で紹介した「古地図で巡る龍馬の旅」の講師、茨城大学準教授の磯田道史氏の龍馬評に「龍馬はリアリストですから」(第8回 放送で) というのがあったが、漫画家黒鉄ヒロシ著作「坂本龍馬」で、黒鉄氏は、「龍馬は過大評価され過ぎている」という最近の”疑問符”に対して、”龍薬”と題した項で、司馬さんの「竜馬がゆく」が戦後の日本人に与えた勇気と元気について語りながら、”龍馬さん”は抜群の効き目を持つ”薬”であるとして、その薬に対して、”歴史の研究”という”外科的手術”を施すことに抵抗があるし、推論でしかない疑問符は”野暮”だとし、”投げかれられた疑問符を打ち返すつもりはない。見逃してしまうしまうだけである。”と言い切っている。この黒鉄氏の発言は言いえて妙だと思うので、その項の最後の言葉を紹介してみよう。

 「新史料を斜めに読むことによって龍馬さんの位置を下げることにどれほどの意味があろうか。良薬を失ってしまうだけである。」(同書より)

 ネット上には、史料を斜めに読んだ”推論でしかない疑問符”みたいなものをさらに斜め読みしたような批判が氾濫している。”皆が評価しているものを批判している自分って凄いでしょ”と自分に酔っているようなそれらの批判にうんざりしている。

 最近は、ニュース番組とかもほとんど見てない。一応何があったかくらいは、ちらちらと見るが、キャスターのコメントなどは、ほとんど聞かない。それらもほとんどが”斜め読みの批判”みたいに、物事の本質には迫ってない、批判しているポーズに酔っている、充足しているものばかりに思えるからだ。

 最初に紹介した磯田氏の龍馬評のように、きちんとした根拠に拠った発言を聞きたいのだ。ものごとの多面性を無視して、全か無かで物事や人物を切り捨てるような批判が、意外にも一目置かれたりするのは何とかならないものかなあと思うこのごろ。

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