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今回も以蔵だった

 
 「 龍馬伝 」第17回、またしても佐藤=以蔵にやられた。

 なつにどんな仕事をしているのかと聞かれての

 「 おまんはアホじゃき、言うてもわからんぜよ 」 と

 悪夢から目覚めての

 「 わしゃあ~っ!斬りとうて斬りゆうわけやないぜよっ!!わしゃ

 あ、わしゃあ、武市先生のために・・・ 」

 には泣かされた。

 佐藤の演技の、巧いとかヘタとかいうレベルを超えた雰囲気の出

 し方に惹きつけられた。
 
 この演技の前には、他の誰の熱演もかすむ感じすらある。

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「 龍馬伝 15・16 回」

 前回(14回)に続いて、以蔵役の佐藤健の演技がいいですね。以蔵の単純さと純粋さ、哀れさに、素直に感情移入できる。特に表情の演技がうまい。武市もですが、以蔵も、目の演技が秀逸です。

 演じている役者の演技が好きかどうかは置いといて、「龍馬伝」で描かれた平井加尾には好感を持った。兄や武市によって人生を翻弄されたという見かたもできるが、ドラマの加尾は、逆らえない運命には流されながらも、その節目節目で、兄や龍馬に対しては、きちっと自分の意志を表している。龍馬への想いから土佐での最初の縁談は断り、龍馬が江戸に行った後で、自分から学問をしたり、兄に京にスパイに行けと言われた時も、もう土佐に帰れと言われた時も、兄に対して、きっぱりと自分の気持ちを表しているところや、京で龍馬に再開し結ばれた時は、加尾が終始龍馬をリードしている感じだし、別れも自分から切り出している。とても意志的な女性だと思う。そもそも、スパイができるには、それなりの頭の良さが必要なわけだから、当時としては、かなり聡明な女性だったのだろうし、土佐に帰った加尾は、史実を見る限り、兄が亡き後、きちんと結婚をして家を継ぎ、明治になって出世した夫とともに天寿をまっとうしている。龍馬と別れたことを「女子一生の痛恨」と語ったと言われているから、ふたりがドラマのように結ばれたのは、たぶんフィクションだとは思うが、加尾も龍馬に好感を持っていたことは確かなことだったと思う。ドラマでは、京で龍馬に再開して結ばれた幸せな表情から、兄や武市と離反した龍馬の今の立場や、その志を知って曇っていく表情によって、加尾の心理の変化が繊細に表現されており、最後に自分から龍馬に別れを切り出して(龍馬のことを諦め)、土佐に帰るというラストは、その後の彼女の人生も含めて見ると、聡明な加尾らしい選択として好感が持てた。(ふたりのラブシーンは、あまり色っぽくなかったけれど・・・、それ以外のシーンのふたりの演技はよかったと思う。)

 さて、武田=勝ですが、面接で龍馬に×をつけまくるという演出は、金八っぽいというか、あっさりと、勝と龍馬は初対面から意気投合し、その場で龍馬は勝に弟子入りした、というのでいいのではと思った。これまでにもあったのだが、面白くしようとしすぎの演出な感じがした。まあ、個人的には、”知性を感じさせ”且つ端正なルックスの俳優に演じてほしいのですが(思い浮かびませんが)、まあ、視聴率的には、よかったんでしょう、武田=勝。

 それと、このドラマの武市にがっかりしているひとが多いんですが、かつて、武市を龍馬と同等に追ったドラマの記憶が無いし、大森武市の、繊細な表情の演技による、屈折した武市の内面の表現が、私は気に入っています。勝、龍馬に比べて、土佐勤皇党関係について敬遠しているひとがいるみたいですが、「龍馬伝」の武市は龍馬とともにドラマのキーマンなので、勤皇党、以蔵ともに、その最期がどう描かれるかに注目しています。(拷問とか切腹はリアルに描かないで欲しいけど。)

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「 龍馬伝 」第14回

 「 龍馬伝 」第14回の感想を、今回も走り書き程度に。

 今回、一番よかったところは、井上暗殺シーンの演出と役者の演技です。初めて”人斬り”へと踏み出す以蔵の逡巡や恐れ、恐怖などが、よく表現されていたと思います。暗殺シーンを消音にしたことで、その効果がさらに出ていたと思います。あ~あでも、以蔵の最期を私はちゃんと見れるだろうか。以蔵に比べたら、武市は、まだいいよ。自分の信念に従ってやった結果だから。でも、以蔵は、・・・。自律しているか、どうかの問題になってくるんでしょうが。

 それにしても、ドラマの感想をちらちら見たりするんですが、批判している人に多いんですが、簡単なことを見逃して読解できてないひとや、普遍的な感情が理解できてなくてピントのずれた批判をしているひとが多いですね。例えば、第11回で、井伊暗殺されて、容堂が喜ぶところで、雪が降っているのだが、江戸の土佐藩邸との説明が出てるのに、「南国土佐なのに雪が降るのはおかしい!」とか、第13回の脱藩前の乙女姉やんとのやりとりで、脱藩で坂本家の皆に迷惑をかけることをすまなく思っている龍馬の気持ちを察した乙女が、何かを言おうとする龍馬を制するところは、龍馬の決意を認めた乙女の龍馬に対する思いやりなのだが、「なんでそこで龍馬にしゃべらせない?」みたいなトンチンカンな批判とか見ると、もうドラマを見るためのスキルの劣化(普遍的な感情への無理解)を感じずにはいられない。だから、まあ、あのくらいの視聴率なんですね・・・。

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黒鉄ヒロシ作 「 坂本龍馬 」

 「 龍馬伝 」放送が、始ってから思い出したのですが、そう言えば息子に読ませようと買った、黒鉄ヒロシの漫画本( 御本人は「歴画」と名付けられているそうですが )「坂本龍馬」があったと。早速読んでみると、これが、なかなか面白い。
 写真の残っている登場人物は、写真を参考にして描かれているのがとてもいい。略して描いているところも、それぞれの本人の特徴がよくとらえられているのが素晴らしい。そして、ギャグや少々ブラックなユーモアを交えながら、残された資料に忠実に、ほぼ史実通りに描かれているので、不勉強な私などには面白がりながらとても勉強になったし、不明なところは、細かな事実を積み重ねていきながら、本人の意見もさりげなく述べられている。過不足が無いその手際に感服した。面白いし、読みごたえもあった。これはなかなかの傑作です。
 
 黒鉄氏は土佐出身ということもあって、この本の中の龍馬は、” 活写 ”という言葉を思い出すほど、生き生きと躍動している。読みながら「 坂龍飛騰 」という言葉を思い浮かべてしまう。 そして、土佐の幕末を語るために、関ヶ原と長宗我部、山内一豊から語り始められているところも、土佐藩の上士、下士(郷士)制度理解には必須事項ですのでよかった。

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