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「 漱石の凄さ 」

 いまさらという感じもあるんですが、ドラマ「 鹿男あをによし 」の1話は、凄く面白かった。私にとって、ドラマ自体は尻すぼまりな感じになってしまったのですが、1話は面白かった。それは、どうしてだったのかを考えていたら、それは、1話は、漱石の「坊ちゃん」だったからだ、と思い当たり、やはり小説家、夏目漱石の偉大さを再認識した。でも、段々トーンダウンしてしまったのは、最大の危機に関する謎解き部分にいまひとつぴんとこなかったからだ。それなら本家坊ちゃんのような青年の成長物語の比重がもっと大きければもっとおもしろかったと思う。NHKあたりで、漱石原作のドラマとか、小説家や詩人の伝記ドラマとか昔はよく作られていて、それなりにおもしろかったけれど、またそういうのやってくれないかなと思う。

 私は、他人の理屈よりも自分の感覚を信じる。悪いけど。でも多くの人は、自分の好きなひと(あるいはテレビや新聞に出てるひとと言い換えてもいい)の言動であれば、無条件に信仰してしまう。自分で考えるのが面倒くさいから、「すきな人(テレビに出てる有名人)がこう言っていたからそれはそうなんです」というひとのなんと多いこと。いくら好きなひとの言葉でも変なものは変なのに。そこまで考えないか、と思わず思う。脳ミソがテレビだけでできているような・・。メディアリテラシーというか、そんな言葉を持ち出さなくても、ちょっと意識して他のメディアにも目を通して、テレビを見るとその変さ、そしてそれに出ているひとたちの言動の変さにはすぐに気付くはずなのに。 結局、大雑把な感想を言わせてもらえば、大人がいなくなってしまったと思う。もてはやされているのは子ども(思春期気分の大人も含む)ばかり。そして大人と呼ばれているひとたちも、(思春期の)子どもにばかり喝采を送っている。そんな世界。それはやっぱり異常なんですよ。思春期で止まったエセ大人にミスリードされた耳年増の子どもが増える。世の中なんてこんなもの、現実なんてこんなものと経験もしてないことを知ったつもりになる。それは、やはりとてもまずいことだと思う。

 昔も子どもむけのドラマはいっぱいあった。でも上質の大人向けのドラマもあった。それが、なんだかなぁ~。映画も自己満足っぽいものや、テレビ局の絡んだタレント頼りのものばかり。だから、それならっいっそ、漱石の小説をとか中也の伝記をとか思う。彼らの悩みは充分現代的だし、あの暗さを含んだ諧謔も、”いま”、ならもっと理解されるのではなどと思ったりする。

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