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「野ブタ。をプロデュース」~一年遅れの感想

  一昨年の秋から冬にかけて放送されたドラマ「野ブタ。をプロデュース」のDVDを、遅まきながら借りて来て、一気に観ました。このドラマ、放送中は殆ど観てませんでした。野ブタとシッタカ君とのデートの回と最終回は、少しは観てましたが、私は、元々、学園ドラマー青春物に先入観みたいなものがあって、あまり好みではない方なので、食わず嫌いのように見逃していました。それを今回観ようと思ったのは、あるブログの、このドラマについての感想と言うより解説と言ってもいいような記事を読んで興味を惹かれたからなのですが。(興味のある方は下記より訪問してみてください!)

 ※参考記事「生きる場所を求めて~野ブタ再考」(ブログ「テンメイのRUN&BIKE」)

 と言うわけで詳細な分析と詳しい感想はテンメイ氏↑におまかせして、私は、一年遅れではございますが、簡単な感想をちょっとだけ書かせていただきます。

 主人公たちに”感情移入”するには、余りにも年を喰いすぎている私ですので、三人の中で誰が一番可愛かったかと言うことにしますと、それはもう 「アキラッ!」(野ブタ風に発音!)です。彰を見ているとホッとしました。ちょっとだけ変で、クラスでは浮いていたり、みんなからウザがられたりしているけれど、本人は、そんなことにはお構いなしに素直で、率直で、わかりやすくて、本当に可愛い!!お化け屋敷の準備で野ブタといっしょにススキを取りに行くところとか、”ホントおじさん”に追いかけられて、思わず「野ブタが好き」と言ってしまって、ビックリするところとか、シッタカとのデートの後で落ち込んでいる野ブタを優しく励ますところとか、後で、そんな自分にマジで照れるところとか、修二への嫉妬からやってしまったことで野ブタにグーで殴られて鼻血を出しながら倒れても可愛い ♥極めつけは、野ブタを泣かせた自分には野ブタを好きになる資格は無い。「ひとを好きになるには資格がいるの~」と修二に言って、休日の校内放送で野ブタへの気持ちを告白してあきらめる場面は最高!「野ブタ~!好きだ~!」のあとの、「野ブタの読んでいる本が好きだ。野ブタの歩いている道が好きだ。野ブタがいる屋上が好きだ。野ブタのいるところがぜんぶ好きだ。」のポエムのようなフレーズもいい。上記の記事でテンメイ氏が見抜いていたように、彰の無邪気に見える明るさは修二よりも精神的にオトナな明るさなのだ。最終回の修二が転校することを知ってショックを受けている野ブタに声をかけようとして追っかけるが、野ブタの修二への気持ちを知っている彰は、自分には何もできないと悟り、修二を呼びに引き返す。切ない。アキラ・・・。

 それに比べて、主人公の修二は、見ているこちらも苦しくなる。本人が自宅のベッドの上で、「ウソを吐くのは苦しいよ~」と言ってセルフプロデュースの演技のシンドサに、ひとり身悶えして苦しんでいたように。でも私自身は修二が悩んでいる次元では悩んでいないので、彼の精神的な悶々を客観的に眺めさしてもらいましたが、彼がどんなにクラスの人気者を演じていても、所々で本音がポロリと出るところや、その人気者の演技が破綻して、クラスのみんなからシカトされるところや、その過程での野ブタや彰との付き合いの中での修二の変化や成長が、この物語のメインテーマなのですが、(原作は読んでいないので、これもまたテンメイ氏の解説によるのですが)ドラマの修二には、最後、原作の修二のように―人気者の演技に失敗して居場所がなくなり、別の学校で、新たに「桐谷修二」のセルフプロデュースを始めるために転校する―というような自閉的なシシュポスの神話的な暗さはなく、転校先に”分身”の彰はくっついて来たものの、精神的にひとつうえのレベルに抜け出した明るさがあって、その点で私は原作よりもドラマの結末を支持します。そして、そういう点で、彰も修二もふたりとも、悩みがあるだけ可愛い奴らなんですけどね。野ブタが本当の修二の優しさとその辛さに気付いていたように。そして、これからの修二の課題は、彼がとても恐れていた”自己の感情がむき出しにならざるを得ない状況”=本当の恋愛、を経験することですかね。という意味で、ドラマは、野ブタを女の子にしたことと、彰という分身=本音を登場させたことによって、原作よりも、青少年にとって明るい未来を指し示す良作になったのではと思います。「それでいいのだ!」とバカボンのパパのように呟く私です。


 

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Tracked on January 18, 2007 at 09:16 PM

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