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「単騎、千里を走る。」

 以前、gooブログの方に映画を紹介したNHKのドキュメンタリー(「高倉健が出会った中国」)についての記事を書いた、チャン・イーモウ監督、健さん主演の映画 「単騎、千里を走る。」を観た。
 映画の内容については、前記のドキュメンタリーで、かなりくわしく触れられていたので、映画について知りすぎてしまったと少し心配しながら観に行ったのですが、素直によい映画だったと思います。プロの俳優さんは健さんのみで、「三国志」の関羽のエピソード「単騎、千里を走る」に想を得たと言っても、派手なアクションやラブロマンスがあるわけでもなく、美女が出てくるわけでもなく、初老の健さんの中国での旅が、淡々とした筆致で描かれています。そして、そのことと、高倉健として存在しているだけのような健さんの演技とが相まって、監督の意図が素直にこちらに伝わってます。礼節を忘れない健さん(高田)の”まごころ”が中国の人々に伝わって、彼らを動かしていく様子に静かな感動を覚えました。特に、現地のガイドのふたりや役人とのやりとりに、現実の旅行のリアルな感じがよく出ていて、とても新鮮な感じがしました。この辺りは素人の起用でしか出せないリアル感だったと思う。

 この映画はやはり、イーモウ監督の健さんへのオマージュであるとともに、監督の故郷中国のひとびとに向けてのメッセージだと思う。そして素人の役者さんによる映画の新しさと可能性を感じた映画でした。特に通訳のふたり、ショウさんと、高田と一緒に旅をするチュウ・リン役のふたりの素人の演技の自然さが、この映画の伝えたいテーマにぴったりの落ち着いた雰囲気を醸しだしていて、このキャスティングには感心させられました。プロの俳優さんでは、あの感じは出せなかったと思います。俳優、高倉健の俳優人生にとってもエポックメーキングな作品となったのではないかと思います。
 地味な映画ですけど、観て損はしません。

 それにしても、映画に出て来るヤンヤンが住んでいたあの村(石鼓村)がダムの底に沈んで、あの風景や町並みが失われてしまうのはとても惜しいとしか言いようがないですね。

※上述のNHKのドキュメンタリーはとてもよくできた番組でしたので、番組の紹介記事の方もよかったら御覧になってください。

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「映画」カテゴリの記事

Comments

こんばんわ。お久しぶりです。
私も「単騎千里を走る」を観ました。
同じく自分のブログに感想を書いてますので、
よかったら覗いてみてください。
私もNHKのドキュメンタリーを観たので、どうしてもなぞってしまいそうなので、
あまり突っ込んだ文は書いてませんが・・・
http://blog.livedoor.jp/haruka924

Posted by: ハルカ | February 17, 2006 at 10:39 PM

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Tracked on February 25, 2006 at 10:24 PM

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